ニュージーランドの人口に関する情報について紹介しています。
本記事は、ニュージーランド在住17年の「うらん」さんが書きました。
ニュージーランドの人口はどのくらいなのか?
ニュージーランドは自然が豊かで、移住先や旅行先としても人気のある国です。ですが、人口についてはあまり知られていないかもしれません。
ここでは、ニュージーランドの人口や人口密度、都市ごとの人口、民族構成などについて、最新の情報をもとにわかりやすく解説します。
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ニュージーランドの人口|2020年 2019年
ニュージーランドの人口は、2020年の時点で約508万人でした。前年の2019年には、約493万人とされていました。
つまり、1年間で約15万人ほど増えたことになります。人口は年々増加傾向にあり、移民の受け入れや出生数の影響があると考えられています。
2019年の外務省のデータ
日本の外務省が公表している2019年時点のデータでは、ニュージーランドの人口は約493万人とされています。
また、首都ウェリントンや最大都市オークランドを中心に、都市部への人口集中が進んでいるとも報告されています。
2018年と2020年の国勢調査の主な結果
しかし、ニュージーランド統計局の2020年5月の通達によれば、2020年3月に500万2100人に達したとしています。
やや不明な点があるものの、2020年には500万人を超えたことは、確かなようです。
前回行われた2013年の国勢調査(4,242,048)から457,707人増加しました。
平均すると、人口は2013年の国勢調査以来、年間約2.1%増加しています。この数値は、2006年から2013年までの年間平均成長率(0.7%)よりも大幅に増加しています。
2006年から2013年の7年間で59,000人増加し、2018年までの5年間で259,000人増加しています。
〇15〜64歳の成人100人ごとに、0〜14歳の子供が30人いました。
これは2013年の国勢調査(100人あたり31人)とほぼ同じ数値です。
〇15歳から64歳までの成人100人ごとに、65歳以上のお年寄りが23人いました。
2013年の国勢調査(100人あたり22人)とほぼ同じ数値です。
〇子ども(15歳未満)では
男性の人口が女性を上回り、女性100人に対して男性の人数は105人ほどでしたが、年齢とともに比率は低下しました。
15〜29歳では女性100人に対して男性104人、30〜64歳では女性100人に対して男性95人、65歳以上では女性100人に対して男性87人となっています。
ニュージーランドの人口密度
ニュージーランドの人口密度は、約18人/km²程度と非常に低めです。
これは、日本の人口密度(約340人/km²)と比べると、かなり広々とした土地に人々が住んでいることを意味します。
特に南島などでは、山や森林が多いため、人が住んでいる地域が限られています。
ニュージーランドの都市別人口ランキング
ニュージーランドの地域ごとの人口は以下の通りです。(主要な都市を紹介します。)(数値は、2018年発表の国勢調査に基づいています)
オークランド | 1,570,718人 |
ウェリントン | 418,500人 |
クライストチャーチ | 404,500人 |
ハミルトン | 241,200人 |
タウランガ | 141,600人 |
ネイピアーヘイスティングス | 134,500人 |
ダニーデン | 122,000人 |
パーマストンノース | 86,600人 |
ネルソン | 67,500人 |
ロトルア | 59,500人 |
最も人口が多いオークランドは、1,571,718人で、ニュージーランドの人口の約3分の1の人々が住んでいます。実は、オークランドは世界一住みやすい都市ランキングの1位の都市でもあります。(イギリスのエコノミスト・インテリジェンス・ユニットが世界140都市を対象に分析しまとめている)
クライストチャーチ市の人口は、369,006人で、2011年の地震の後一度は減少しましたが(2013年341,469人)跳ね返っています。
2013年から2018年の間
年間平均人口増加率が最も高かった地区は、クィーンズタウン・レイクス(6.8%)とセルウィン地区(6.3%)です。
最も平均年齢の若い地区
オークランドの南部にあるマヌカウ地域は、平均年齢が非常に若い地区として知られています。
平均年齢は30歳前後とされており、若い家族層が多く住んでいるのが特徴です。このような地域では、学校や育児施設の充実が求められています。
民族別の人口
ニュージーランドは多民族国家であり、いくつかの民族が共に暮らしています。
その中でも、大きな割合を占める民族について紹介します。
ヨーロピアン系の民族
もっとも人口が多いのは、ヨーロッパ系(パケハと呼ばれる)の民族です。
全体の約70%ほどを占めています。イギリスを中心とした移民の子孫であり、ニュージーランドの歴史と深く結びついています。
次に人口の多い民族グループであるマオリ
次に多いのは、先住民であるマオリです。
マオリは、ニュージーランド独自の文化や言語を持つ民族で、人口の約16%を占めています。学校教育や公共サービスでは、マオリ語の導入も進められており、多文化共生の象徴的な存在といえます。
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アジア系の民族
707,598人で、総人口の15.1%を占めており、2013年(11.8%)、2006年(9.2%)に比べて増加しています。
近年、ニュージーランドではアジア系の人口が急速に増えています。アジア系の人々は、全体の約15%を占めており、その割合は年々上昇しています。
特に中国、インド、フィリピン、韓国、ベトナムなどからの移民が多く見られます。こうした背景から、都市部ではアジア系のスーパーマーケットやレストランが増え、学校でも多様な言語や文化に触れることができるようになっています。また、政府も多文化政策を進めており、アジア系住民の社会参加を支援する体制づくりが進められています。
パシフィック系民族
人口は381,642人で、総人口の8.1%を占めており、2013年(7.4%)よりも少し増加しています。
パシフィック系とは、サモア、トンガ、フィジー、クック諸島など、南太平洋の島々から来た人々を指します。彼らはニュージーランドの人口の約8%を占めており、主にオークランドやウェリントンなどの都市部に集中しています。
多くのパシフィック系住民は家族や地域社会とのつながりを大切にしており、宗教や音楽、ダンスなど伝統文化を大切に守りながら生活しています。教育や雇用の場でも支援が強化されており、近年では政治やスポーツの分野でも活躍する人材が増えています。
ニュージーランド在住の日本人
人口は、2013年の国勢調査で14,118人でした。
ニュージーランドに住む日本人の人口は、2020年時点で約2万人程度とされています。オークランドをはじめ、クライストチャーチやウェリントンにも多くの日本人が住んでいます。
留学や就職、ワーキングホリデー、永住を目的に移住する人も多く、特に子育てや自然環境の良さから家族で移住するケースも目立っています。日本人コミュニティも各地に存在し、日本語学校や日本食レストラン、文化イベントなどを通じて、日本の文化を大切にしながらニュージーランドでの生活を楽しんでいます。
また、日本との経済・文化の交流が盛んなため、通訳や貿易などの分野でも日本人の活躍が見られます。
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ニュージーランドの人口|国勢調査について
ニュージーランドでは、国の人口や社会の動きを正確に把握するために、5年に一度「国勢調査(Census)」が行われます。
直近では2018年に実施され、その後は2023年にも調査が行われました。国勢調査では、名前や年齢、住所だけでなく、民族、収入、教育、職業、住居の状況など、日常生活に関するさまざまな情報が収集されます。
これらのデータは、学校や病院の整備、福祉サービスの充実、地域開発の計画などに役立てられています。また、国勢調査の結果は、政策立案だけでなく研究やビジネスにも活用されており、信頼性の高い統計として世界的にも注目されています。住民にとっても、自分たちの生活環境がより良くなるための大切な機会となっています。
ニュージーランドの人口のまとめ
現在利用可能な人口の推定と予測は、2013年の国勢調査の通常居住人口に基づいております。現在のニュージーランド全体の人口は4,917,000人と推定されています。
また外務省統計局の数値では、504万人と言う数字が示されており、若干の差異はありますが、毎年人口が増加していることが読み取れます。
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