ニュージーランドの羊品種ガイド!メリノとロムニーの用途比較

ニュージーランド 羊 品種

ニュージーランドを旅していると、あちこちの牧場で羊を見かけますが、よく見ると顔が黒いもの、毛がモコモコしたもの、足が細いものなど、さまざまな姿をしていることに気づきます。親記事では羊の歴史や数について解説しましたが、実は品種によってその「役割」は全く異なります。

「高級なメリノウールと、一般的なウールは何が違うの?」「食肉用として有名なのはどの品種?」といった疑問を解決するために、ニュージーランドを代表する主要な羊の品種とその特徴、用途の違いを詳しく解説します。


目次

ニュージーランドの羊の品種と特徴:代表的な4つの種類

ニュージーランドには多くの品種が導入されましたが、現在その大半を占めているのは、環境に適応し、経済的価値の高い特定の品種たちです。ここでは主要な4種類について、その個性を深掘りします。

1. ロムニー(Romney):NZで最も多い「万能選手」

ニュージーランドで飼育されている羊の約半分から8割を占めるといわれるのが、このロムニー種です。イギリス原産ですが、湿気や寒さに強く、ニュージーランドの豊かな牧草地での飼育に最も適しています。

  • 見た目: 顔や足まで白く、体格はがっしりとしています。
  • 特徴: 毛の伸びが非常に早く、年に2回の毛刈りが可能です。

2. メリノ(Merino):乾燥地帯に住む「ウールの王様」

高級衣料の代名詞ともいえるメリノウールを産み出すのが、メリノ種です。親記事の「[ニュージーランドの羊の種類]」でも触れられている通り、主に南島の乾燥した山岳地帯(ハイカントリー)で多く飼育されています。

  • 見た目: 雄は立派な角を持っていることが多く、顔には細かなシワがあります。
  • 特徴: 非常に繊細で柔らかい毛を持ちます。

3. コリデール(Corriedale):NZ生まれの「ハイブリッド」

メリノ種(毛質が良い)とリンカーン種(肉質が良い)を交配させて、ニュージーランドで誕生したのがコリデール種です。

  • 見た目: ロムニーに似ていますが、毛はより細かく、密集しています。
  • 特徴: 毛と肉、両方の品質が高い「毛肉兼用種」として重宝されています。

4. サフォーク(Suffolk):あのキャラクターのモデル?

顔と足が真っ黒なのが最大の特徴で、アニメ『ひつじのショーン』のモデルとしても有名です。

  • 特徴: 成長が非常に早く、肉質が極めて優れている「食肉専用種」です。

品種によってこんなに違う!「毛」と「肉」の用途の使い分け

羊を育てる目的は、大きく分けて「毛(ウール)」と「肉(ラム・マトン)」です。品種によって、私たちの手元に届く製品の形は大きく変わります。

衣類になるのは「メリノ」が中心

メリノ種の毛は、繊維が極めて細く、チクチクしにくいのが特徴です。そのため、高級セーター、肌着、アウトドア用のアパレルなど、肌に直接触れる製品に使用されます。ニュージーランドメリノは丈夫で柔軟性があることでも知られています。

カーペットやインテリアになる「ロムニー」

一方、ロムニー種の毛は太くて丈夫ですが、ゴワつきがあるため、衣類には向きません。その代わり、耐久性が求められるカーペットやラグ、ソファーの張地、断熱材などに最適です。ニュージーランドの空港やホテルの床がフカフカしているのは、ロムニー種の恩恵といえるでしょう。

食卓に並ぶ「ラム」の正体

スーパーやレストランで提供されるニュージーランド産ラム肉の多くは、サフォーク種や、ロムニーと他種を交配させたものが中心です。ロムニー種も肉質が良く、マイルドな味わいが特徴です。一方で、メリノ種は毛に栄養がいくため、肉は筋肉質で食用にはあまり向きません。


メリノとロムニー、具体的に何が違うの?比較まとめ

ニュージーランドの二大巨頭である「メリノ」と「ロムニー」の違いを、分かりやすく表にまとめました。

比較項目メリノ(Merino)ロムニー(Romney)
主な飼育場所南島の山岳地帯(乾燥地)北島・南島の平地(湿潤地)
毛の太さ非常に細い(19〜24ミクロン)太い(30ミクロン以上)
主な用途セーター、インナー、高級服カーペット、ラグ、食肉
毛刈りの頻度年1回年2回
性格・習性警戒心が強く、群れる比較的おっとりしている

品種ごとの特徴を理解したら、次は「なぜニュージーランドにこれほど多くの羊が持ち込まれたのか」という歴史や、現在の正確な頭数についても確認してみましょう。ニュージーランドと羊の深い絆については、こちらのメイン記事をチェックしてみてください。

メイン記事に戻る:[ニュージーランドの羊の歴史|数と種類は?]

まとめ:羊の種類を知ればニュージーランドがもっと楽しくなる

  1. ロムニー: カーペットや肉になる、NZで最もポピュラーな白い羊。
  2. メリノ: 高級衣料になる、山岳地帯に住む繊細な羊。
  3. 用途: 繊維の細さによって、セーターから建材まで幅広く活用されている。

次にニュージーランドで羊の群れを見かけたら、ぜひその「姿」に注目してみてください。それが白い顔のロムニーなのか、山を駆け回るメリノなのかを見分けられるようになると、旅の解像度がぐっと上がります。

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