カナダは、ロシアに次いで世界で2番目に面積(990万㎢)が広い国です。
人口は、約3800万人(2020年1月外務省データ)ですので、1㎢あたりに約3.8人です。この広い国には、10の州と3の準州があります。そして、数多くの民族が共存しています。
カナダは州が10と準州が3ある連邦国家
カナダは世界2番目に面積が広く、海岸線の長さは世界一(24万3000km)です。
10の州と3の準州に分かれています。
「州」と「準州」の違いは、州が連邦政府と対等の関係にあるのに対し、準州は連邦政府のコントロール下に置かれていることです。
カナダの州一覧|略称と州都
州の名称 | 略称 | 州都 | |
州 | アルバータ | AB | エドモントン |
州 | ブリティッシュ・コロンビア | BC | ヴィクトリア |
州 | マニトバ | MB | ウィニペグ |
州 | ニュー・ブランズウイック | NB | フレデリクトン |
州 | ニューファンドランド&ラブラドール | NL | セント・ジョンズ |
州 | ノバ・スコシア | NS | ハリファックス |
州 | オンタリオ | ON | トロント |
州 | プリンス・エドワード島 | PE | シャーロットタウン |
州 | ケベック | QC | ケベックシティ |
州 | サスカチュワン | SK | リジャイナ |
準州 | ヌナブト | NU | イカリット |
準州 | ノースウエスト | NT | イエローナイフ |
準州 | ユーコン | YT | ホワイトホース |
以上の中で、英語が公用語とされていないのは、ケベック州だけです。ケベック州の公用語は、フランス語だけです。
カナダの各州の特徴・観光スポット
カナダの各州には、それぞれ特徴があります。また観光スポットも特徴的です。
アルバータ州
人口は約430万人(2018年7月推計)、最大都市はカルガリーです。
カナダの内陸部の西寄りに位置します。州都のエドモントンと最大都市のカルガリーの人口はともに100万人を超えています。
主な産業は、石油工業と農業畜産業。1914年に最初の油田が発見され、油田地帯として注目をアベル用になった。
観光では、世界遺産のカナディアンロッキーが有名です。夏は湖、冬はスキー三昧。カナディアンロッキーを中心に、観光プランも豊富です。
ブリティッシュコロンビア州
人口は約499万人(2018年推計)、最大都市はバンクーバーです。
カナダの南西部に位置し、太平洋に接しています。州都はヴィクトリア、最大都市はバンクーバーです。自然が多い内陸部(州の東エリア)では、ウィスラーなどの観光地が知られています。
最大都市のバンクーバーは、北米でも有数の大都市。移民が非常に多く、白人系が過半数弱しかおらず、ついで中国系が多い。そのため、州の公用語は英語だが、バンクーバーでは54%が英語という状況にあり、次いで中国語が多い。
州の観光では、やはり自然の美しさにあります。スキー旅行を楽しみ、オーロラを楽しむこともできます。海岸エリアでは、ホエール・ウォッチングも楽しめます。
マニトバ州
人口は約135万人、最大都市は州都のウィニペグです。
カナダの中央部にあり北東部はハドソン湾に面しています。気候は寒暖差が大きく、州都のウィニペグでは夏は暑く冬は寒い(最高気温38度、最低気温マイナス55度)、非常に極端な気候です。
人口は約7割が白人系(ウクライナ人を祖先に持つものが多い)だが、先住民が17%を占め、州内では最大割合です。
観光は、州の南に位置するウィニペグでカナダの歴史や街並みを味わうことができます。
ニューブランズウイック州
人口は約77万人、最大都市はモンクトンです。
カナダ東部にあり、大西洋に面しています。フランス語を母語とする人が多く、公用語は英語とフランス語の2言語です。ケベック州に近いエリアではフラン語しか理解しない人も少なくない。
観光では、世界最大級の干満差があるファンディワン。潮の満ち引きで別世界が楽しめる。海には12種類以上のクジラを探しに出かけられます。
ニューファンドランド・ラブラドール州
人口は約52万人、最大都市は州都のセントジョンズです。
カナダ北東部に位置し、ラブラドール半島とニューファンドランド島からなっています。1949年の住民投票により、カナダの10番目の州になりました。
ラブラドール半島は、とても寒く、農作物の栽培はできない。寒流と暖流が沖合いでぶつかり好漁場となっている。
観光では、北米唯一のバイキング遺跡であるランス・オ・メドー国定史跡、グロス・モーン国立公園がある。
ノバスコシア州
人口は約95万人、最大都市は州都のハリファックスです。
カナダ東部の海に囲まれた州です。経済の中心は、漁業であったが、乱獲によって、漁獲量は急減している。1991年からは海洋油田・ガス田が経済の中心になっている。
一方では、ワイルドブルーベリーが野生に育つエリアであり、その生産はカナダで一番であり、世界20ヵ国以上で販売されている。
観光では、ノバスコシア州のカラフルな街並みが目を惹き、ワイナリーや農園をめぐる観光がお勧め。ハリファックスの街では、ケルト文化に触れ歴史を感じるのもお勧めです。
オンタリオ州
人口は約1432万人、最大都市は州都のトロントです。
オンタリオ州はカナダで最も人口が多い州で、国の3分の1の人口が集まっており、政治経済の中心でもあります。連邦政府の首都はオタワに置かれています。
北はハドソン湾に面し、南は五大湖に接している。カナダで最も南に位置していいます。有名なナイアガラの滝はアメリカとの境にあり、いわゆるカナダ滝のほうが大きい。
オンタリオ州の中心は製造業です。特に自動産業が盛んです。
観光では、カナダ特有の自然と都会が混じっているところが魅力です。トロントでショッピングを楽しみ、マーケットをぶらつくのも面白いですし、カナダスポーツのMLB・NBA・NHLを観戦するのも楽しいです。
オタワでは、歴史的建造物に触れることも刺激的です。
プリンスエドワード島州
人口は約15万人、最大都市は州都のシャーロットタウンです。
カナダの中で、面積・人口ともに最も小さい州です。プリンスエドワード島州は、その名前の通り、プリンスエドワード島で構成されています。カナダの東部に位置します。
産業は漁業と農業、そして観光業が盛んです。海岸が美しいこと、プリンスエドワードアイランドの文化に触れる観光が中心です。
また、赤毛のアンの舞台としても有名であり、書かれた当時の文化が残っていることも観光客を惹きつけている。
ケベック州
人口は約839万人、最大都市はモントリオールです。
ケベック州の特徴は「カナダのケベックには今でもフランスがある」でも紹介しています。最大の特徴は、カナダ国内で唯一のフランス語が公用語の州であることです。
観光の中心は、ケベックシティとモントリオールです。ヨーロッパの風情を感じることができます。
サスカチュワン州
人口は約116万人、最大都市はサスカトゥーンです。
サスカチュワン州は、カナダの内陸部の中西部に位置します。産業は農業です。かつては寒いために農業はできないとされていたが、技術の進化により、農業地帯に変わりました。
観光では、広大な大草原や十万を超える湖と川が観光資源になっています。もう一つには、エンターティメントや文化的な名所があることです。食に関しても、フランス料理やラテンアメリカ料理など、多彩に楽しめます。
ノースウエスト準州
人口は約4万人、最大都市は州都のイエローナイフです。
ノースウエスト準州は、カナダに北西部に位置し、北側はボーフォート海に面しています。ノースウエスト準州は、準州のため、他の州と比べて自治権限が少ないです。先住民問題を抱えているのが特徴です。公用語に11の言語が定められていることにも表れています。人種割合も先住民が50%を超えています。
ヌナブト準州
人口は約3.8万人、最大都市は州都のイカリットです。
ヌナブト準州は、カナダの北部の北極諸島の大部分が含まれます。人口の83%以上をイヌイットが占めています。
ユーコン準州
人口は約4万人、最大都市は州都のホワイトホースです。
ユーコン準州は、カナダの北西部に位置し、アメリカのアラスカ州と隣接します。19世紀には、ゴールドラッシュが始まったことで人口が増え、ノースウエスト準州から分離されました。北アメリカの初期の人類が居住していたとされています。
観光では、大自然を楽しむことができ、野生動物をウォッチングしたり、オーロラや白夜の体験もできます。また、砂金をとる体験も面白いです。
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